パピヨン犬「パピヨン」は蝶を意味するフランス語が由来している

パピヨン犬「パピヨン」は蝶を意味するフランス語が由来している

パピヨンは羽を広げた蝶のような大きな立ち耳が印象に残る小型犬です。

しかし中には、同じ犬種でも「ファーレン」と呼ばれる垂れ耳の個体もいます。
今回は、主な特徴からこれまで辿ってきた犬種の歴史や名前の意味、垂れ耳との違いなどについて合わせて解説します。

パピヨンの特徴・性格

パピヨンの特徴や性格をご紹介しましょう。体高は28cm以下で理想体重が4~5kg程度の小型犬です。
大きく特徴的な立ち耳や尻尾にはふわふわとした飾り毛が付いており、全体的な見た目は上品かつ優美な印象を与えます。

性格は、明るく元気で活発です。飼い主とスキンシップを取ったり、遊んだりするのも大好きで、室内でも走り回る様子がよく見られます。また、聡明で飼い主の指示によく従うので、初心者でも飼いやすい犬種と言われています。

非常にフレンドリーな性格ですが臆病で神経質な一面もあり、慣れない環境では警戒心をあらわにすることもあります。

パピヨンの歴史と名前の意味

パピヨンの犬種としての歴史や起源を見ていきましょう。
呼び方の変遷や名前の意味についてもご紹介します。

祖先犬はスペイン原産のトイ・スパニエル

祖先犬は、トイ・スパニエルの一種と言われています。
スパニエルはスペイン原産の犬種で、スパニエルグループの犬は多くが鳥猟犬でした。

当時のスペインには愛玩犬という概念はなく、祖先犬も人間と共に働くワーキングドッグでした。

当時のパピヨンの多くは垂れ耳で、立ち耳の個体は偶然生まれる程度でした。18世紀末~19世紀にはベルギーで盛んに繁殖されるようになり、立ち耳の個体に同じく立ち耳のスピッツを交配し、徐々に立ち耳の個体として安定しました。

そこからさらに小型犬であるチワワと交配させ、特徴的な立ち耳の小型犬である現在の姿になりました。「パピヨン」という現在の名前で呼ばれ始めたのも、同じ頃と言われています。

フランスの貴族に大人気の愛玩犬だった

16世紀にイタリアのボローニャ地方で盛んに繁殖されていたパピヨンは、フランスに渡った後、貴族たちの間で大人気の愛玩犬となりました。
当時は垂れ耳で耳よりも尻尾が印象的な見た目で、「リス犬」を意味する「スカーレル・スパニエル」や「スカーレル・ドッグ」などとも呼ばれることがありました。

かの有名な王妃マリーアントワネットや、フランス王ルイ14世が宮廷で寵愛した犬とも知られています。
マリーアントワネットは、自らの処刑台でも愛犬を抱きかかえていたという逸話もあります。

パピヨンはフランス語で「蝶」という意味

「パピヨン(PAPILLON)」はフランス語で、「蝶」を意味する言葉です。
スピッツやチワワと交配し現在の姿になった時期に、特徴的なふわふわとした立ち耳が蝶のように見えることからこの名前になりました。

ファーレンと呼ばれるたれ耳のパピヨンもいる

ほとんどが立ち耳となったパピヨンですが、現在でも垂れ耳の個体が存在します。
垂れ耳は「ファーレン」という名前で呼ばれています。ここでは、名前の意味や歴史をご紹介します。

ファーレンはフランス語で「蛾」という意味

「ファーレン(phalēne)」はフランス語で「蛾」を意味する言葉です。
「パピヨン」という名前が付けられたのと同じ頃、立ち耳と垂れ耳を区別するために名付けられました。

日本やアメリカでは、どちらも同じ犬種の分類で扱っていますが、国によっては個別の犬種と扱っているところもあります。

ファーレンに品種改良が加えられ現在のパピヨンが生まれた

18世紀頃に愛されていたパピヨンは品種改良を加える前で、ファーレンに近い姿でした。
時折存在していた立ち耳の個体にスピッツやチワワを交配し、立ち耳の個体が普及していったことから、個体数を急激に減らしました。

ファーレンは英語読みなのでファレーヌと呼ばれる場合もある

「ファーレン」は「phalēne」の英語読みであり、フランス語読みで「ファレーヌ」と呼ばれる場合もあります。
正式名称がどちらかというわけではなく、同じ意味なので、どちらの呼び方でもでも問題ありません。

パピヨンの意味を知って犬種の理解を深めよう

パピヨンは飾り毛のついた立ち耳が特徴の小型犬で、名前も蝶のような耳の形に見えることが由来です。
中世~18世紀頃は垂れ耳の個体が多く、現在ではファーレンと呼ばれ区別されています。

いずれもフランス語から来ていますが、英語読みでファレーヌと呼ばれる場合もあるので覚えておくと良いでしょう。

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