
ラブラドールレトリバーのアメリカ、イギリスの違いについて!アメリカンタイプ、イングリッシュタイプの特徴とは
ラブラドールレトリバーは、家庭犬として優れた面を多く持ち、世界で最も多く飼育されている人気の犬種です。
ラブラドールレトリバーには、アメリカンタイプとイングリッシュタイプの2種類の血統タイプがいると言われています。今回は、2タイプそれぞれの特徴や主な違いなどについて解説していきます。
ラブラドールレトリバーには2種類の血統タイプがある
ラブラドールレトリバーの血統タイプには、アメリカンタイプとイングリッシュタイプの2種類の血統タイプがいます。
血統とは出身の違いを表しており、アメリカ原産のラブラドールレトリバーか、イギリス原産のラブラドールレトリバーかを表しています。見た目は似ていますが、それぞれやや異なる特徴を持っているのでご紹介していきましょう。
アメリカンタイプ
ラブラドールレトリバーのアメリカンタイプは、1917年に初めてアメリカンケネルクラブ(AKC)に登録されました。
アメリカンタイプは使役犬、作業犬としての能力やスキルが重視されており、全身がやや細身で手足が長く、柔軟性があるのが特徴です。顔の特徴としてはマズルが長く、鼻先は細くなっています。
イングリッシュタイプ
ラブラドールレトリバーのイングリッシュタイプは、アメリカンタイプよりも先に、1903年に初めてイギリスのケネルクラブ(KC)に登録されました。1800年代に漁船でイギリスに運び込まれたラブラドールレトリバーがその鳥猟犬としての身体能力の高さを評価され、イギリスに広まったと言われています。
イングリッシュタイプは品評会において高い評価を得ることが意識されており、能力よりも見た目に重きが置かれたタイプです。体格はがっしりとしていて胴は短め、マズルが短く首もしっかりとしています。
アメリカ系とイギリス系の主な違い
アメリカ系とイギリス系のラブラドールレトリバーに見られる主な違いを体格、運動能力、性格に分けて説明していきます。
体格の違い
アメリカ系の方がやや大きめの体格をしています。胴や手足が細長くしなやかで、体高も高くなっています。頭部や鼻先、首もイギリス系に比べて細長いのが特徴です。また、イギリス系は外見が重視されているので、アメリカ系と比べると小柄で毛並みが良く、筋肉質といった特徴があります。
運動能力の違い
アメリカ系は非常に運動能力に優れ、使役犬や作業犬として高い能力を発揮できます。イギリス系は見た目を重視しているタイプなので、アメリカ系と比べると運動能力はやや劣ります。
性格の違い
アメリカ系のラブラドールレトリバーは非常に活発でやんちゃな性格をしており、多少神経質な一面を持ちます。運動能力も合わせて活動的なタイプと捉えて良いでしょう。イギリス系の方が性格は穏やかで大人しい傾向があります。
ラブラドールレトリバーのタイプによる向き不向き
それぞれの血統タイプに合っている活動や向き不向きがあるので、覚えておくと良いでしょう。
運動が得意なアメリカンタイプはフィールド系が向いている
アメリカンタイプのラブラドールレトリバーは身体能力に特化しており性格も活発なので、アジリティなどのドッグスポーツ全般に向いているフィールド系と言われています。また、警察犬や狩猟犬など人間のパートナーとして働くことでも能力を存分に生かすことができます。
盲導犬などのガイド系にはイングリッシュタイプが多い
イングリッシュタイプは外観重視で穏やかなので家庭犬に向いています。人間への寄り添いも得意とするためガイド系とも呼ばれ、盲導犬やセラピードッグとして働いているのもイングリッシュタイプが多いと言われています。
日本では両者のタイプが混ざっているラブラドールレトリバーがほとんど
ラブラドールレトリバーの2種類の血統タイプについてご紹介してきましたが、日本で普及しているラブラドールレトリバーはアメリカンタイプとイングリッシュタイプが混ざっている個体がほとんどです。
血統タイプの違いにこだわりを持って繁殖させているブリーダーももちろんいるので、どちらかのタイプを希望する場合はブリーダー探しから始めましょう。血統書を確認すると、どちらの血統かがわかります。
タイプに拘り過ぎずお気に入りのラブラドールレトリバーを迎えよう
ラブラドールレトリバーにはアメリカンタイプとイングリッシュタイプの2種類があり、それぞれ体格や得意とする能力、性格の違いなどが見られます。
しかし、どちらもラブラドールレトリバーとしての性質は共通しており、個体差もあるのであまりこだわり過ぎずにお気に入りの子をお迎えしてみてください。